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【インド】 新入社員研修 無事終了★ (大阪営業所)

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【2012年12月のインド研修レポートより抜粋 ・・・少々長文です・・・】
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■ 旅の道がつくられた日々

 インドが朝靄に包まれる12月、ビーエス観光の新入社員4名を乗せて飛び立った全日空917便は、深夜2時にデリーに到着、一睡もしないまま、翌朝にはインドの国内線に乗り込むという、「過酷な日程」を予期させる幕開けでした。今回の研修では、わたしたち新入社員以外に、アドバイザーとして弊社社員が1名、「インド再発見」を目的としたビーエスグループ会の社員4名が同行し、6泊8日で広大なインドの仏跡地を隈なくバスで周りながら、新入社員が「日替わり添乗員」を務めるという、実践を踏まえたものでした。

 ほとんどをバス移動で占められた旅程にも、「仏跡の道も良くなったから」という言葉に甘い期待していた私…しかし実際は、ガタガタガタガタと字も書けない車内で、自然と開いてくる窓…「ビーエス観光が仏跡旅行をはじめたという40年前は、どれほどの悪路だったのだろうか」と思いを巡らせずにはいられませんでした。
 「橋がなかったので船で渡った」「大木が倒れてきて1本道が封鎖された」などの話を聞くたびに、その困難を解決しながらも、多くの日本人をインドの仏跡にご案内し続けた先輩方の苦労と努力をひしひしと感じる日々でした。また、どの佛跡地も「田舎」にありながら、快適に過ごせるホテルがあることには大変驚きました。日本食やお湯がでることへの安心感は、旅の疲れを癒すために何事にも変えがたいものでした。
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■ お釈迦さまの歩まれた道

 次々と仏跡を巡る毎日において、当時の原形をとどめていない「レンガの仏教遺跡」だけでは、お釈迦さまを近くに感じることは、わたしには少し難しいように感じていました。「インドの仏跡にはレンガしかない」などという味気ない言葉も聞いたことがありますが、確かに写真栄えがするような派手さがないだけに、仏教に傾倒していない人なら、同じような思いで旅を進めた人がいるかもしれません。インド人ガイドさんの説明は少し一辺倒のようで、気を抜くと、右の耳から左の耳に流れることもありました。そんなとき、弊社社員からお釈迦さまのエピソードをいくつか聞き、特に印象的だったのが、祇園精舎(ぎおんしょうじゃ)でのものでした。

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ある日、病気で死んでしまった子どもを抱え、悲しみに打ちひがれた女性が、お釈迦さまに“子どもを生き返らせてほしい”と嘆願したところ、お釈迦さまは、“一軒ずつ町の家を訪ね歩き、白いケシの種を3つもらってきなさい。ただし、これまでお葬式をしたことのない家から、1つずつもらってくるのだよ”と女性に諭しました。女性は喜んで一軒一軒まわりましたが、どの家にも、父や母、子どもを亡くした人が必ずいて、何十件も訪ねるうちに、“わたしの子どもだけが死んだのではない。誰もが誰かの死を背負いながら生きている”と気づきました。
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 お釈迦さまの説法は、ひとりひとりに合わせたものであり、これを対機説法ということ。このエピソードを聞いた途端、広いインドを行脚しながら、この女性と向き合うお釈迦さまの姿が、ぱっと瞼に浮かび、お釈迦さまをぐっと近くに感じました。添乗員のちょっとした話がお客様の想像力を広げ、旅さえも豊かに一変できることを感じた瞬間でした。そして、貪欲に知識を身につけ、自分の言葉で語る大切さを学んだ瞬間でもありました。

 人々は、仏教を学んだり、人生を見つめ直したり、先祖供養をしたり、それぞれの思いと共に、お釈迦さまの歩まれた道を辿るのでしょうか。わたしにとっての「仏跡」は、お釈迦さまの時代に生きた人々の息遣いを感じる旅であったようです。特に、偶像崇拝を禁じるイスラム教徒により、顔が破壊された仏像が残るケイサリアのストゥーパ、焼き討ちにあい1万人以上もの学僧の夢が絶たれたナーランダ大学遺跡では、仏教の歩んだ歴史を知り、建造物自体への関心よりも、それにまつわる人々への思いを重ね、親しみさえも感じました。

 仏跡のみならず、人々は、どんな思いでインドに、旅に向かうのでしょうか。今はまだ、日々の業務をこなすことで精一杯ですが、少しずつでも、お客様のインドへの思い、旅への思いに寄り添いながら仕事ができるようになりたいと感じました。
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■ 経験を活かすこと

 今回、わたしたち新入社員には、インドの宗教、歴史、教育、結婚について事前に調べ、道中のバス内で発表する機会がありました。わたしに与えられたテーマは、「インドの教育について」でした。幸い、前職で「インドの村での教育支援活動」に関わっていたわたしは、その経験を話し、その後も、ことあるごとに、インドのことや、地方の生活について、実にさまざまな質問をうけました。「インド人は朝からカレーを食べている?」「トイレはどうしている?」「家の中はどうなっている?」「この食べ物は何?」…。実に素朴な質問がほとんどでしたが、わたしは知識ではなく、経験を話すことができました。

「あれ? わたしのインド経験、役立っている?」 そう思うと、少しでも自分の知っているインドを伝えたいという思いが大きくなりました。タージマハルやガンジス河、「バスから見るインドの風景」だけでなく、その奥に繰り広げられているインド人の生活模様は奥深く、魅力的なインドはどこまでも続きます。日本の皆さんには、村で暮らす人々や子どもたちの生きる姿も、ぜひ見ていただきたいなと思いました。

 今回、「ビーエスがインドの仏跡を開拓した」という言葉が大袈裟ではないことを痛感しました。多様な旅行会社が乱立する近年ですが、「インド専門の旅行会社」の名に恥じないように、努力していきたいと思います。
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【大阪営業所:吉田】